琉球八景

江戸後期に活躍した浮世絵師・葛飾北斎が、天保3年(1832)の江戸上りに合わせて制作したと考えらえる全8枚そろいの錦絵で、琉球の景勝地八カ所が描かれています。北斎が琉球を訪れたわけではなく、『琉球国志略』の挿絵「球陽八景」をもとに制作されたと考えられています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 中島蕉園

泉崎の仲島にあった蕉園で、蕉とはバナナと同種の芭蕉という植物のことです。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 城獄霊泉

現在の那覇高校南にある城岳の「王樋川」と呼ばれる泉が描かれています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 長虹秋霽

1451年頃に尚金福王の命で造られたといわれる海中道路・長虹堤が描かれています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 筍崖夕照

那覇湾港奥の入江、波の上の石筍崖とその上にある波上宮が描かています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 龍洞松濤

奥武山にかつてあった龍洞寺が描かれています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 粂村竹籬

現在の那覇市久米にあった中国系住民の集落、久米村が描かれています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 臨海湖声

那覇港を守るために海上に伸びた城砦・三重城と、その堤の途中にあった臨海寺が描かれています。

浦添市指定有形文化財
琉球八景 泉崎夜月

久茂地川の河口付近で泉崎と久米の間にかかる石橋「泉崎橋」が描かれています。1717年に木橋から石橋に改修されましたが、沖縄戦で破壊されました。